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生物多様性条約

2010年11月19日 生物多様性条約

さて、この私がかまた祭の準備のために日々走り回っていたころ、注目される国際会議が名古屋で行われていました。

 

生物多様性条約第10回締約国会議(COP10といわれる会議で、締約国の1つである日本が今回の議長国となって開かれました。

この生物多様性条約というものは、その条文の中で「生物多様性の保全」というものを謳っています。

この会議が日本で開かれるにあたって、連日ニュースで報道されただけでなく、まるで雨後のタケノコのように本屋では“生物多様性”と名前の付いた本が出版されているので、皆さんも名前くらいは聞いたことがあるでしょう。

 

ではその“生物多様性”とは何かというと、生物多様性条約第10回締約国会議 支援実行委員会のホームページ

http://www.cop10.jp/aichinagoya/biodiversity/
index.html
)に従って簡単に言えば、
“生物多様性”とは、あらゆる生物種の多さと、それらによって成り立っている生態系の豊かさやバランスが保たれている状態を言う、ということになります。

 

現生人類が誕生して以来、極地や砂漠の真ん中などを除くと、地球上のほとんどの場所は人間が利用することによってもともとの環境が変化してしまっています。この場合の変化とは、たいていの場合、自然環境の劣化を意味しています。

自然環境の劣化は、今後、水不足や食糧不足に結びつく深刻な事態へとつながっていくことが予想されています。

ただ、自然環境の劣化といっても、人によってどの程度の変化を劣化というのか、あいまいな表現であるといえるでしょう。

そのため、指標を設けて客観的に環境の状態を論じることが出来るように工夫されています。


最もよく使われる指標としては、その場所に生息・生育する生物の多さや代表的な種の個体数の多さで示す方法があります。これによって自然環境の劣化の程度を数値で把握することが出来るようになります。

この指標は自然の質の高さを示す重要かつ本質的な要素であると考えることが出来ます。

生物学的な多様性、“生物多様性”とは、自然環境の状態の本質を表しているのです。そのため、“生物多様性”の高い地域は、それを損ねないようにする取り組みが必要になってくるのです。

 

日本工学院専門学校では、キャンパスに新たな庭園が作られたことが影響してか、それまでほとんど見ることが出来なかった色々な生き物を見ることが出来るようになってきました。もっと自然の色々な生き物がこの庭園に暮らしてくれることをひそかに願っているところです。

 

さて、今日のこのお話は「ビオトープブック〜生物多様性保全の科学と政策~(小杉山晃一著・学報社)」から多くを引用させて頂きました。

皆さん、ぜひ手に取ってみてください。

 

日本工学院専門学校 環境・バイオ科では“生物多様性”をも含む環境教育を行っています。環境に興味のあるあなた!地球を守りたいと思っているあなた !! 環境・バイオ科のオープンキャンパスでお会いしましょう !!

 

 

 

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