東京都産カカオで作ったTOKYO CACAO!
2019年11月11日 東京都産カカオで作ったTOKYO CACAO!
渋谷ヒカリエで先行販売されていたTOKYO CACAO 。
実は販売最終日にこっそり入手してました!
最近は1月のサロン・デュ・ショコラでもBean to bar(カカオ豆の焙煎から自社で作る)がジャンルとして定着していますが、これはその上を行くSoil to bar chocolate。カカオ畑作りから果実の収穫、豆の発酵から焙煎も、すべて東京で行っているチョコレートです。自社で栽培もしているので、原料のサスティナビリティをしっかり確保。ヨーロッパの有名ショコラティエにも負けないシステムですね。よく小笠原で栽培しているなぁ、とも思いますが…
チョコレートはかなり特殊な製品で、ほぼ体温で融解するにもかかわらず、原料のカカオは30度を超える高温でないと商業栽培が困難という、ある意味矛盾した存在です。だから同産地でのSoil to barは非常に難しい。カカオの産地とチョコレートの産地は別にならざるを得ないのです。ところが東京都はカカオがギリギリ育つ小笠原で果実を栽培し、本州でチョコレートに加工できるので、完全東京産チョコレートが生産できます。フードマイレージという観点からも、遠いカカオ栽培国からの輸入と比べてそれなりに有利です。
と書いてgoogle mapで見てみると、びっくりするくらい遠いですね。小笠原。まして畑は母島とのことなので、とんでもなく遠いです。地図を載せようと思いましたが断念しました!東京って広い!
ケースに入っている冊子
カカオは岐阜県で奥飛騨ドラゴンさんも栽培されています(安定供給はまだできてません)。こちらは温泉熱を利用してのハウス栽培です。お茶、コーヒーは産地や品種のブランド化が進んできていますが、これからはカカオもそういう流れができてくるのかもしれません。希少なクリオロ種(カカオは通常フォラステロ種、トリニタリオ種が栽培される)を栽培するとか、特殊な発酵をさせるとか、付加価値を付けるにはいろいろな手段が考えられるので、国内でもいろいろなところで栽培されるようになるかもしれません。
農作物の加工については、八王子校の応用生物学科の得意分野ですが、チョコレートの化学は油脂化学なので、まさに化粧品と同じです。化粧品原料に使われるシアバタ―やアルガンなんかも国内栽培されるようになるかもしれませんね。
原産国以外の土地で有用植物を栽培する場合、周辺の環境に影響を与えないようにするとか、その植物の原産国に何らかの還元をするとか、SDGsのバランスをとることも大事です。SDGsは「誰一人取り残さない」というのが重要なので…
TOKYO CACAOは限定でネット販売しているようです。興味のある方は調べてみてはいかがでしょう?
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