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「web卒業展」第三弾!

2020年03月06日 「web卒業展」第三弾!

昨日に引き続き、環境・バイオ科「web卒業展」をアップしていきます!


展示紹介の第三弾は「黒湯粉末を使用した入浴剤の作製」です。

入浴剤1











入浴剤2







黒湯入浴剤プロジェクトは4世代目にあたります。
昨年から下丸子にある足湯カフェの湯セレクト様と連携をしながらプロジェクトを進めています

黒湯 連携パネル















今年は黒湯の有効成分と言われている「フルボ酸」の分析手法の確立とよりレベルアップした入浴剤の試作が目標になりました。

フルボ酸は高分子であり、標準物質が入手困難です。昨年取り寄せたサンプルを比較対象に用いて、文献通りに分光光度計で吸光度を測定しましたがよくわかりません。HPLC(高速液体クロマトグラフィー)で他の物質から分離して分析するとそれらしいピークが出ました(条件設定は相当苦労しましたが…)。

入浴剤パネル















入浴剤の試作では粉末化の手法の検討と成分設計を行っています。

入浴剤パネル2















粉末化には昨年と同じ「加熱」「常温で静置(自然乾燥)」「エバポレーター」に加えて「スプレードライ(インスタントコーヒーや粉末だし等に使われる方法)」を試しました。
スプレードライはテストが時期的に試作に間に合わなかったので、製品の試作には「加熱」で得た粉末を使用しました。

黒湯加熱



















スプレードライはテストを依頼した会社に行き、4通りの条件を試しました。

黒湯スプレードライ作業










スプレードライ作業









下からライトを照射すると粉の出来具合がわかります。
SEM(走査型電子顕微鏡)でチェックしてもらうと、かなり小さな中空球体ができており、表面がザラザラしたタイプとつるっとしたタイプができることがわかりました。

スプレードライSEM











黒湯粉末比較







左がスプレードライ、右が加熱の粉末です。
スプレードライは回収率がよくなかったので、今後の課題になりそうです。

設計では保湿成分がネックになりました。
化粧品では油分で皮膚を覆って水分蒸発を防ぐのがベーシックな方法ですが、入浴剤だと溶かしたときに油膜ができるのはNGです。

入浴剤 油膜


















油膜以外にも加える保湿成分により粉が結着せず、割れが生じるケースもありました。


入浴剤 割れ


















様々な処方変更を繰り返して無事に形成できました。
大きな貝殻は普通の浴槽用、小さな貝殻は足湯用(湯セレクトオリジナルの温ぽん用)です。

入浴剤作業中








入浴剤完成

















香りには「グリーンティー」を使っています。

前回ご紹介した黒湯入り化粧品もそうですが、黒湯は大田区を代表する資源です。
環境・バイオ科では大田区とも連携しながら、引き続き「黒湯の商品化」に向けて検討を続けていきます!


今回の試作品やパネルは環境・バイオ科実験室以外に、湯セレクト様店舗でも展示予定です。
ぜひ足湯を楽しみに訪れてみてください。

10.30 湯セレクト2












SDGsロゴ

 











 
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